日本七宝作家協会

第52回 日本七宝作家協会国際展(公募) 選評
内閣総理大臣賞  
飯髙 瑞子
Iidaka Mizuko
《 舞 》
審査委員 白幡 明
(公益社団法人 日本工芸会 諸工芸部会長)
あらゆる器物、絵画にデザインモチーフとして使われる銀杏の葉、 特に落葉するその情景は多く見なれたデザインであろう。 花瓶全体に黄色の銀杏、銀線により葉の形は変化を見せ、ていねいに植線され、砥がれている。
この作品のポイントとなるのは、白、斜めにデザインされた白での表現、これが「舞」のタイトルとなるのであろうか。 効果的に全体を引締め、下部からの薄緑も時の経過を連想させる。作者の感性の良さを見せる優品となった。
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文部科学大臣賞  
中山 さかえ
Nakayama Sakae
《 春の訪れでハミングする 》
審査委員沢田 均
(金属造形作家)
さりげなく時勢を捉えたようなユニークな表現力と、全体の構成の美しさに、大変好感を持ちました。 艶やかな口紅を塗ったような唇、動き出しそうな虫、方向性を持った軽やかな葉っぱたちなど演出もすばらしいです。技術的にも七宝焼の中に 透胎七宝を巧みに取り入れ、一つ一つに完成度が高い作品だと思います。
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造幣局理事長賞  
石坂 久美子
Ishizaka Kumiko
《 いちょう 》
審査委員  原 典生
(文化学園大学名誉教授/公益社団法人 日本七宝作家協会顧問)
確かな有線技法、繊細な色使い。モチーフの自然感と作者の感性が響き合い、おおらかな七宝美が表出されています。 香合にふさわしい品位と格調の高さが魅力的な名作です。
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審査員特別賞  
井原 美穂子
Ihara Mihoko
《 彼方へ 》
審査委員  藤田 仁
(公益社団法人 日展特別会員)
作者の構成は、街並みの合間から望む月夜の明かりに照らされた運河のある港町の中に、 遠い彼方に心を馳せる作者の制作意図を感じます。 釉薬のパステル的な色彩と抑えた質感からは、創作の楽しさと豊かな個性が伝わってきます。
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