第45回 日本七宝作家協会国際展 選評 |
文部科学大臣賞 |
作品:雨滴(あめしずく) 金子 昭夫 |
選評:審査員 永井鐵太郎 (日展理事・現代工芸常務理事) |
銀箔にて、水面に落ちる雨滴で出来る水紋の間の妙に着目して、わずかな金箔と色釉薬が彩りを効果的に表現している。雨間の一刻に想いを馳せ、リズム感と叙情を感じさせる、詩的な時間を表現した作品となっている。音と色彩のハーモニーは私たちを楽しませてくれる秀作である。 |
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造幣局理事長賞 |
作品:3.11.宙と地の出来事 村上 博子 |
選評:審査員 櫻井 鶴也
(公社)日本七宝作家協会顧問 |
この作品は自然の中から造形的な面白さをかもし出して、発想・デザインが素晴らしい。デザインの動きをホーロー釉の書き割り技法により、太い線と細い線で動きを感じる。宙の円形のメインは、モザイクを焼き付けて、非常に情熱のこもった作品です。 |
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日本七宝作家協会会長賞 |
作品:Okhotsk club 天野 幸一 |
選評:審査員 飯野 一朗 (東京藝術大学教授) |
この作品は、有線を巧みに使いわけ、海底の蟹を詩情あふれる色彩で表現している。全体を融点の違う釉薬を混ぜ合わせ表し 、厳しい自然環境の中での強い生命力を感じさせ、奥深い趣がある。 |
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審査員特別賞 |
作品:花風 竹田 道子 |
選評:審査員 白幡 明 (社)日本工芸会理事 |
丸型の多い合子のなかで、小判型の合子、てっせんを一輪配したデザイン。まず形状が眼を引いた。そして色使いも上品で無理をせず、素直に造られた作品であろう。合子のサイズに対し、花の大きさも丁度良く、好感の持てる佳品となった。欲を言えば、覆輪を「けし」にするともっとよくなるだろう。 |
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